12月に販売された星野源の4thアルバム『YELLOW DANCER』は聴いただろうか?
まだ聴いていない人は購入→リスニングの工程を光の速さで完了させてほしい。既にチェックした君はもしかしたら違和感を覚えていないか?
「あれ・・・『ギャグ』が未収録じゃねぇか?」
映画『聖☆おにいさん』の主題歌でもあった、星野源の5thシングル『ギャグ』が現在販売されている、どのアルバムにも収録されていないのだ。一体何故・・・不思議でしかたないおれはその理由を調査した。
そもそも星野源の『ギャグ』とは
そもそも『ギャグ』とはなんなのか?
これは曲である。ではどんな曲なのか、このブログで何度も言っているが『百聞は一見にしかず』まずは動画をチェックしてほしい。
星野源が登場キャラクターである『ブッダ』の声優を勤めたことで話題になった、アニメ映画『聖☆おにいさん』の主題歌だ。曲を聴きながら目をつぶると、友人とギャグをかましあっている光景がぼんやりとうかんでくるような、軽やかでウッキウキになれるメロディが印象的だ。
なぜこれほどの曲がシングルリリースのみでアルバムに収録されていないのか?
なにかヒントは・・・『ギャグ』がリリースされたのは2013年5月8日だ・・・。む・・・この期間は・・・どうやらリリース時期が鍵になりそうだ。
星野源がくも膜下出血と診断された時期と重なっている
星野源はくも膜下出血が原因で2012年の12月に1度すべての活動を休止している。2013年2月に1度、J-WAVE「TOKYO HOT 100 CHART OF THE YEAR」授賞式で復帰を果たしたが、同年6月に定期検査を行った結果、手術箇所が最良な状態でなくなりはじめていることがわかり治療に専念する目的で再度活動を休止している。
復帰→活動休止のわずかな期間で星野源は『ギャグ』を作り上げリリースしたことになる。
星野源はリリース曲をすべて自分で編曲している、だが『ギャグ』は違う
星野源はシンガーソングライターというよりも総合的な音楽家と評価されることが多いようだ。理由は自分がリリースする曲はすべて自分で編曲し。ミュージックビデオの監督も自分で勤めるからだ。
このこだわりについて音楽番組『SONGS』内では
「アレンジで違う人を立ててしまうと、最終的なアウトプットが違うフィルターで出てしまう。」「『この人たちが作ってるんだな』というものをすごく身近に感じる」
と語った。つまり星野源は自らがこだわりぬいた作品を世に発表したいと強く思っている・・・そういうことだろう。だが『ギャグ』では編曲に元・東京事変の『亀田誠治』がかかわっているのだ。
つまりは・・・こういうことだったのだ・・・
『ギャグ』がアルバムに収録されていない理由の1つはこだわり
ラジオ番組『星野源のオールナイトニッポン』で理由が語られている。
「『ギャグ』の発売が、くも膜下出血の療養明け直後で、体力的に自らで編曲することが不可能だった。なので編曲に亀田誠治を起用した」と・・・
つまり『ギャグ』は“最終的なアウトプットが違うフィルターで出てしまった”作品であり“『この人たちが作ってるんだな』という”感覚が星野源の思惑とずれた形で発表された作品だということだろう。
おれはこの話をきいたとき「な・・・なんてかっこいいんだ・・・!」と震えてしまった。こだわりぬく・・・口にする者はおおいが、有限実行は並大抵の努力では叶わない。これほどの良曲がアルバムに収録されていないのは残念だがアーティストとしての憧れよりも一歩先の感情を彼に抱いてしまったのはここだけの秘密だ。
こだわりぬかれたものに悪いものはなかなかないだろう。彼の楽曲には彼の魂が宿っているのはまちがいないだろう。まだ星野源の曲を聴いたことのない人はぜひ視聴してみてほしい。